2.通勤遂行性の事例
★5.逸脱、中断
「逸脱」とは、通勤の途中において就業又は通勤とは関係のない目的で合理的な経路をそれることをいい、「中断」とは、通勤の経路上において通勤とは関係のない行為を行うことをいいます。
逸脱、中断の具体例としては、通勤の途中で麻雀を行う場合、映画館に入る場合、バー、キャバレー等で飲酒する場合、デートのため長時間にわたってベンチで話し込んだり、経路から外れる場合などがこれに該当します。
しかし、労働者が通勤の途中において、経路近くにある公衆便所を使用する場合、帰途に経路の近くにある公園で短時間休息する場合や、経路上の店でタバコ、雑誌等を購入する場合、駅構内でジュースを立飲みする場合などのように労働者が通常通勤の途中で行うようなささいな行為を行う場合には、ことさらに逸脱・中断としてみる必要はありません。
ただし、飲み屋やビヤホール等において、長時間にわたって腰をおちつけるに至った場合などは、逸脱・中断に該当します
通勤の途中において、労働者が逸脱・中断をする場合には、その後は就業に関してする行為というよりもむしろ、逸脱又は中断の目的に関してする行為と考えられますから、その後は一切通勤とは認められないことになりますが、これについては、通勤の実態を考慮して法律で例外が設けられ、通勤途中で日常生活上必要な行為であって厚生労働省令で定めるものをやむを得ない事由により最小限度の範囲で行う場合には、当該逸脱又は中断の間を除き、合理的な経路に復した後は通勤と認められることとされています。
「日常生活上必要な行為」については、厚生労働省令で次のように定められています。
@ 日用品の購入その他これに準ずる行為
A 職業能力開発促進法第15条の6第3項に規定する公共職業能力開発施設において行われる職業訓練(職業能力開発総合大学校において行われるものを含む。)学校教育法第1条に規定する学校において行われる教育その他これに準ずる教育訓練であって職業能力の開発向上に資するものを受ける行為
B 選挙権の行使その他これに準ずる行為
C 病院又は診療所において診察又は治療を受けることその他これに準ずる行為
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