3.健康管理
3−3 生活習慣病
見えざる敵、生活習慣病はどのようにして発病に至るのでしょうか。生活習慣病の発病までには2つのプロセスがあります。第1段階は、銃の弾倉に弾を詰め込む作業です。第2段階は、弾が詰められた銃の引き金を引く作業です。この2段階の作業によって生活習慣病は発病します。
私たちの日常生活は、銃へ弾を詰め込む作業の連続のように思います。喫煙や過食などの不適切なライフ・スタイルは、弾の詰め込み作業を速めます。発病の準備状態(動脈硬化)が若いうちにできあがり、いつ心臓病や脳卒中が起きても不思議ではない状態になります。準備状態が完了したところに、ストレス、過労、睡眠不足などの引き金になる因子が加わると、ある日突然、心臓病や脳卒中が発病します。
生活習慣病を予防するには,弾の詰め込み作業を急がないように、若いうちから健康的なライフ・スタイルを心がけねばなりません。定年前ともなれば、ある程度は弾の詰め込みが進んでいる状態ですので、引き金を引かないように引き金因子にも注意を要します。
現実には、定年前のサラリーマンの生活は健康的なライフ・スタイルから程遠く、沈黙の病気と言われる動脈硬化が著しく進んだ人も多くなります。その上に、責任ある立場や定年後の生活に対する不安などが、新たなストレス、過労、睡眠不足などをもたらし、これらが引き金になって生活習慣病を引き起こします。
ストレスの波に洗われても、うつ病にもならず、アルコールにも溺れず、生活習慣病にもかからずにすむなど、ストレスにうまく対応できるかどうかは、どのようにして決められるのでしょうか。
ストレスによる苦痛は、ストレス自体の大きさとストレスを受けた時の各人の調整機能とによって決められると考えられています。調整機能として働くものには、自律性、将来の見通し、人との結びつき、体調の4つがあるといわれています。これらの4つの状態が良い時には、調整機能は有効に作用してストレスをあまり感じません。
4つは相互に密接に関連しているので、自分でコントロールしやすい体調を整えることで、他の自律性や将来の見通しなどにも好影響が現れ、調整機能が全般的に高まります。このように考えると、ストレス対策は体調を整えることからはじめるのがよさそうです。体調を整えるには、運動を基本として、食べ過ぎや飲みすぎを避け、十分な睡眠時間を確保していくなど、シンプルな生活を実践していかなければなりません。
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