改正男女雇用機会均等法
妊娠、出産等を理由とされる不利益取り扱いの禁止
「労働者に対する性別を理由とする差別の禁止等に関する規定に定める 事項に関し、事業主が適切に対処するための指針(平成18年厚生労 働省告示第614号)」より
3.妊娠・出産等を理由とする解雇その他不利益な取扱い
(1)その雇用する女性労働者が妊娠したことその他の妊娠又は出産に関する事由であって均等則第2条の2各号で定めるもの(以下「妊娠・出産等」という。)を理由として、解雇その他不利益な取扱いをすることは、法第9条第3項(労働者派遣事業の適正な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律第47条の2の規定により適用することとされる場合を含む。)により禁止されるものである。
法第9条第3項の「理由として」とは、妊娠・出産等と、解雇その他不利益な取扱いとの間に因果関係があることをいう。
均等則第2条の2各号においては、具体的に次のような事由を定めている。(均等則第2条の2各号に掲げる事由)
イ 妊娠したこと(均等則第2条の2第1号関係)。
ロ 出産したこと(均等則第2条の2第2号関係)。
ハ 妊娠中及び出産後の健康管理に関する措置(母性健康管理措置)を求め、又は当該措置を受けたこと(均等則第2条の2第3号関係)。
ニ 坑内業務の就業制限若しくは危険有害業務の就業制限の規定により業務に就<ことができないこと、坑内業務に従事しない旨の申出若しくは就業制限の業務に従事しない旨の申出をしたこと又はこれらの業務に従事しなかったこと(均等則第2条の2第4号関係)。
ホ 産前休業を請求し、若しくは産前休業をしたこと又は産後の就業制限の規定により就業できず、若しくは産後休業をしたこと(均等則第2条の2第5号関係)。
へ 軽易な業務への転換を請求し、又は軽易な業務に転換したこと(均等則第2条の2第6号関係)。
ト 事業場において変形労働時間制がとられる場合において1週間又は1日について法定労働時間を超える時間について労働しないことを請求したこと、時間外若しくは休日について労働しないことを請求したこと、深夜業をしないことを請求したこと又はこれらの労働
をしなかったこと(均等則第2条の2第7号関係)。
チ 育児時間の請求をし、又は育児時間を取得したこと(均等則第2条の2第8号関係)。
リ 妊娠又は出産に起因する症状により労務の提供ができないこと若しくはできなかったこと又は労働能率が低下したこと(均等則第2
条の2第9号関係)。
なお、リの「妊娠又は出産に起因する症状」とは、つわり、妊娠悪阻、切迫流産、出産後の回復不全等、妊娠又は出産をしたことに起因して妊産婦に生じる症状をいう。
(2)法第9条第3項により禁止される「解雇その他不利益な取扱い」とは、例えば、次に掲げるものが該当する。
イ 解雇すること。
ロ 期間を定めて雇用される者について、契約の更新をしないこと。
ハ あらかじめ契約の更新回数の上限が明示されている場合に、当該回数を引き下げること。
二 退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと。
ホ 降格させること。
へ 就業環境を害すること。
ト 不利益な自宅待機を命ずること。
チ 減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと。
リ 昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと。
ヌ 不利益な配置の変更を行うこと。
ル 派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る労働者派遣の役務の提供を拒むこと。
(3)妊娠・出産等を理由として(2)のイからへまでに掲げる取扱いを行うことは、直ちに不利益な取扱いに該当すると判断されるものであるが、これらに該当するか否か、また、これ以外の取扱いが(2)のトからルまでに掲げる不利益な取扱いに該当するか否かについては、次の事項を勘案して判断すること。
イ 勧奨退職や正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更は、労働者の表面上の同意を得ていたとしても、これが労働者の真意に基づくものでないと認められる場合には、(2)の二の「退職又は正社員をパートタイム労働者等の非正規社員とするような労働契約内容の変更の強要を行うこと」に該当すること。
ロ 業務に従事させない、専ら雑務に従事させる等の行為は、(2)のへの「就業環境を害すること」に該当すること。
ハ 事業主が、産前産後休業の休業終了予定日を超えて休業すること又は医師の指導に基づ<休業の措置の期間を超えて休業することを労働者に強要することは、(2)のトの「不利益な自宅待機を命ずること」に該当すること。
なお、女性労働者が労働基準法第65条第3項の規定により軽易な業務への転換の請求をした場合において、女性労働者が転換すべき業務を指定せず、かつ、客観的にみても他に転換すべき軽易な業務がない場合、女性労働者がやむを得ず休業する場合には、(2)のトの「不利益な自宅待機を命ずること」には該当しないこと。
二 次に掲げる場合には、(2)のチの「減給をし、又は賞与等において不利益な算定を行うこと」に該当すること。
@実際には労務の不提供や労働能率の低下が生じていないにもかかわらず、女性労働者が、妊娠し、出産し、又は労働基準法に基 づく産前休業の請求等をしたことのみをもって、賃金又は賞与若しくは退職金を減額すること。
A賃金について、妊娠・出産等に係る就労しなかった又はできなかった期間(以下「不就労期間」という。)分を超えて不支給とすること。
B賞与又は退職金の支給額の算定に当たり、不就労期間や労働能率の低下を考慮の対象とする場合において、同じ期間休業した疾
病等や同程度労働能率が低下した疾病等と比較して、妊娠・出産等による休業や妊娠・出産等による労働能率の低下について不利に取り扱うこと。
C賞与又は退職金の支給額の算定に当たり、不就労期間や労働能率の低下を考慮の対象とする場合において、現に妊娠・出産等に
より休業した期間や労働能率が低下した割合を超えて、休業した、又は労働能率が低下したものとして取り扱うこと。
ホ 次に掲げる場合には、(2)のりの「昇進・昇格の人事考課において不利益な評価を行うこと」に該当すること。
@実際には労務の不提供や労働能率の低下が生じていないにもかかわらず、女性労働者が、妊娠し、出産し、又は労働基準法に基 づく産前休業の請求等をしたことのみをもって、人事考課において、妊娠をしていない者よりも不利に取り扱うこと。
A人事考課において、不就労期間や労働能率の低下を考慮の対象とする場合において、同じ期間休業した疾病等や同程度労働能率
が低下した疾病等と比較して、妊娠・出産等による休業や妊娠・出産等による労働能率の低下について不利に取り扱うこと。
へ 配置の変更が不利益な取扱いに該当するか否かについては、配置の変更の必要性、配置の変更前後の賃金その他の労働条件、通勤事情、労働者の将来に及ぼす影響等諸般の事情について総合的に比較考量の上、判断すべきものであるが、例えば、通常の人事異動のルールからは十分に説明できない職務又は就業の場所の変更を行うことにより、当該労働者に相当程度経済的又は精神的な不利益を生じさせることは、(2)のヌの「不利益な配置の変更を行うこと」に該当すること。
例えば、次に掲げる場合には、人事ローテーションなど通常の人事異動のルールからは十分に説明できず、「不利益な配置の変更を行うこと」に該当すること。
@妊娠した女性労働者が、その従事する職務において業務を遂行する能力があるにもかかわらず、賃金その他の労働条件、通勤事情等が劣ることとなる配置の変更を行うこと。
A妊娠・出産等に伴いその従事する職務において業務を遂行することが困難であり配置を変更する必要がある場合において、他に 当該労働者を従事させることができる適当な職務があるにもかかわらず、特別な理由もな<当該職務と比較して、賃金その他の労働条件、通勤事情等が劣ることとなる配置の変更を行うこと。
B産前産後休業からの復帰に当たって、原職又は原職相当職に就けないこと。
ト 次に掲げる場合には、(2)のルの「派遣労働者として就業する者について、派遣先が当該派遣労働者に係る派遣の役務の提供を拒むこと」に該当すること。
@妊娠した派遣労働者が、派遣契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣先が派遣元事業主に対し、派遣労働者の交替を求めること。
A妊娠した派遣労働者が、派遣契約に定められた役務の提供ができると認められるにもかかわらず、派遣先が派遣元事業主に対
し、当該派遣労働者の派遣を拒むこと。
1.婚姻・妊娠・出産を退職理由として予定する定め
2.婚姻したことを理由とする解雇
3.妊娠・出産等を理由とする解雇その他不利益な取扱い
★改正男女雇用機会均等法
1性別による差別禁止拡大
2妊娠出産等を理由とする不利益取扱いの禁止
3セクハラ対策 他
4直接差別
5間接差別
情報提供: かなやま労務管理社会保険労務士法人
代表社員社会保険労務士 久松まゆみ
社員社会保険労務士 久松一規
愛知県
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