労働者派遣事業関係業務取扱要領 総目次
第8 派遣元事業主の講ずべき措置
5 派遣労働者に係る雇用制限の禁止
(3)「正当な理由」の意義
「正当な理由」は、競業避止義務との関係で問題となるが、雇用契約の終了後特定の職業に就くことを禁ずる定めについては、次の上うに考えられる。
イ 労働者が雇用関係継続中に習得した知識、技術、経験が普遍的なものではなく、持株なものであり、他の使用者の下にあっては、習得できないものである場合には、当該知識、技術、経験は使用者の客体的財産となり、これを保護するために、当該使用者の客体的財産について知り得る立場にある者(例えば、技術の中枢部に接する職員)に秘密保持義務を負わせ、かつ、当該秘密保持義務を実質的に担保するため雇用契約終了後の競業避止義務を負わせることが必要である場合については、正当な理由が存在するといえる。
ロ 具体的には、制限の時間、場所的範囲、制限の対象となる機種の範囲、代償の有無について、使用者の利益(企業秘密の保護)、労働者の不利益(職業選択の自由の制限)、社会的利害(独占集中のおそれ等)を総合的に勘案して正当な理由の存否を決定する。
ハ しかしながら、派遣労働者が、もともと他社に派遣され就業するという性格を有することからすると、この上うな正当な理由が存在すると詰められる場合は非常に少ないと解される。
(1)概要 (2)雇用制限の禁止 (3)正当な理由 (4)違反
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